東に向かって

 結局朝早く新幹線に乗り込む前に会社に立ち寄って行ったらしい上司が山盛りわたしの机の上においていった書類の一番下にこっそり隠すように勿体つけて置かれた封筒の中身は、勢いの強すぎるウォシュレットにも負けないくらいお尻の穴がむずむずしちゃうようなわたしの仕事振りに関する賛辞が散りばめられ、なんだかどうやら随分あっさりとこっちががっかりしてしまうくらい昇給要求は受け入れらてしまっていたのだった。がく。嬉しいのかあほくさいのかやばいのかなんかよくわかんない。ぐがぁーーーー。仕方ないのでやるせなく東に向かって叫ぶ。