カブトムシ

 お腹の足しにならないから花はいらないって言ったでしょなんてそんなわたしの憎まれぐちにももうすっかり慣れっこそれじゃ逆でしょって言うくらい随分うれしそうな顔をして自分の服でも買ってきたのかなって思ってたマツザカヤの紙袋をがさごそさせてピンク色いっぱいのアレンジメントフラワーを取り出すと「ほらお母さんにお誕生日おめでとうって」ってあの子からそれをわたしへ手渡すようにしむけるからそれじゃぁわたしだって笑わないわけにいかなくなるじゃないだからお花は枯れちゃうしお腹の足しにならないしペンダントのほうがいいし、でもありがと。カブトムシを連続再生。