芋虫の

 芋虫の体の中みたいに濃度の高いねっとりとした思考が頭の中を支配してるからなんだか、のたくらとしか動けない。それは少しだけ官能的ですごく感覚的に過ぎるみたいでひとにはうまく説明できないことなんだけど、どっちにしたってそんな個人的なこと説明する必要もないんだから知ったことじゃない。
 「馬鹿みたい」なんて、そんな自分の価値をなくしちゃうような一言で何もかもを、ぱっぱと一掃してしまいたいような気分で一日を過ごすのは結構疲れるしうんざりしちゃうけど、でも今日みたいな日って誰の顔を見ても間抜け面にしか見えやしないから仕方ない。気晴らしに缶けり。