ぺんぎんだぺん

 日が昇り朝日が差し込みはじめたからエアコンの設定を少し変える。いつだって壁にかけられたリモコンのところまで歩いていって操作するんだからリモコンなんてほんとは何の意味もない。だけどそう思っても口に出して言ったりしない。だっていい年をしたまともな人間は、一日に57回以上の独り言を言うものじゃないってよく知ってるから。今日はもうすでに朝の7時38分くらいに一日に許される範囲内の最後の57回目の独り言を言ってしまった。「ぺんぎんだぺん」って。今日最後の一回を随分つまらない台詞に費やしてしまったなとは思うけれど、そういうのって人生そのまんまなのかもしれないね。
 天気がいいから気持ちがいい。